どんどんどん! 真夜中に似つかわしい激しい音が玄関のほうから聞こえてくる。 どんどんどん! 「うるせぇ…。少しは待つっていうことを知らないのか?」 ぼやきながら眠い目をこすりつつ玄関に向かう。 どんどんどん! うるさいと思い、むかついたので思いっきりドアを開けてやる。 ガスッ! 外のほうで鈍い音がした。 「なんだ? 誰もいないのか…?」 そう思って回りを見回してみる。いつもならエレナがいるはずなのに…(というかエレナしかいないが) いた。玄関のドアの開いた所に頭を抱えてうずくまっていた。 「―――――っっっ」 「どうしたんだ? そんなところにうずくまっていて。何かあったのか?」 私が声をかけると同時にエレナが勢いよく立ち上がってきた。 「いったいやないの! なんでいきなり玄関のドアあけんねん!」 「いや…。うるさかったから。それにたまには刺激があったほうがいいだろ?」 「んなわけあるか! ドアホ!」 「でも、そうでもしなかったら玄関ぶち破ってでも入っただろ?」 「……まぁ、そんな話はおいといて…」 そういった彼女の手にはどこから出したのかわからないが大型のスレッジハンマーがしっかりと握られていた。 「置いとけるか!」 「まぁ、ええわ。とにかく今日も差し入れ持って来たわ」 「いつもながらすまないな」 「いやいや、これも計画を成功させるためや。何とでもしたるさかい。まぁ気張ってや」 「おう、任せとけ。で、今日は何を持ってきてくれたんだ?」 いつものことながら私は内心では子供のようにとてもわくわくしていた。いつもと違う方法が試せる。突いても切っても死なない『サキ』。こんなに楽しい拷問はしたことがない。楽しすぎる。 「まぁまぁ、あわてなさんな。では本日のびっくりどっきりメカ…じゃなかった。びっくりどっきり拷問道具。その名も…『大サム小サム』や!」 そういいながらエレナは胸の谷間からゴソゴソと小さな小瓶を出してくる。 「なんだ? ちっとも役立ちそうに無いぞ。」 「ちっちっちっ。甘いんやなぁ。分からないようやから説明したる。この『大サム小サム』はな『ジパング』って国のお偉いさんが作った薬なんや。でな、その効果はなんと…まだ実証されていないんや」 「それは駄目なんじゃないのか?」 「だから…サキたんがおるんやろが」 そう言ったエレナの目が急に細くなった。さっきまでの口調とは違い、全くの別人に感じる。 彼女の目線とあったとき、全身が総毛だった。むしろ、首筋に鋭利な刃物を当てられているような感じだ。 「まっ、そんなことはどうでもいいとして…とにかくこの薬は貴重なんや。何でも残りが後三セットしか残ってないらしいんやて。で、その貴重なワンセットをあんたに預けたる」 「でもいいのか? 結構貴重なものなんだろ?」 そういって受け取った小瓶を手の中で転がしながら見てみる。 中には赤と青の丸薬が入っていた。 「まぁ、かまわへんやろ。仕入先からも『一つぐらいならばれないだろ』と…」 「ばれるわっ!」 思い切って突っ込んでやる。 「あ、せや、注意事項やけど…確か…この薬は赤いほうから飲ませなあかん言うてたわ」 「なんでだ?」 「そんなん知るかいな。とにかく頑張ってくれ、な?」 「わ、わかった。善処はしてみよう」 「あんたらしくない態度やな。まぁえぇか。明日にでもこの薬の成果を報告してくれな」 「明日ぁ? すぐに使えっていうのか?」 「そうや」 「ま、いいけどよ。楽しめればいいんだし…」 「そうそう、終わりよければすべてよし。とにかく明日結果を聞かせてくれな。そんじゃ」 そういい残してエレナは帰っていってしまった。 一刻も早くこんな屋敷からは出たかったのだろう。たとえそれが玄関先でも…。 エレナが帰った後、そんなことを考えていると自分に不安が急に沸いてくる。私はいつ死ぬんだろうか? そういった恐怖が体中を駆け巡る。 「寒っ。しょうがない。とっとと寝るとするか」 玄関を勢いよく閉めて戸締りを確認する。背筋を駆け上がったのは季節が運んでくる寒気だったのかそれとも死ぬ間際の恐怖からくる寒気だったのか…。 部屋に戻ると疲れがドッと沸いてきた。テーブルの上にサキが作ってくれた料理があったが食べる気力がない。 いらん御世話だと思いながらそのままベッドに倒れこむ。 何も考えないまま意識は深淵に落ちていった。 ベッドから跳ね起きる。時間は……大丈夫。まだ朝早い。 どうもこの屋敷に住んでからというものの非常に健康的な生活を送っている気がする。昼間は運動(拷問)をして夜にはその疲れを睡眠で癒す。半年前の自分にはとても考えられなかったことだ。今の自分がいることにエレナに感謝をしなければ。 …感謝する必要があるかどうかはわからないが…。 コンコンッ 部屋の扉を軽く叩く音がする。 「なんだ?」 扉の向こうにいる人物に向かって話しかける。 「あ、あの…」 「だからなんだといっている!!」 ドア越しにその人物を怒鳴りつける。 「ひっ。す、すいません。でも、いつもより起きるのが遅いので迎えに来たのですが…」 「いらんお世話だ。お前は自分のことだけを考えていればいい」 「………は、はい」 そういって彼女――サキ――は部屋の前の扉から静かに去っていった。 「まったく。皮肉なものだな…」 そういってため息をつく。 「なんで拷問している相手に心配されなきゃならないんだ…」 確かに心配されるような状態には近いが、まだ十分動ける範囲だ。 ――本当に動けなくなったら看病してもらうのか?―― くだらない疑問が頭をよぎる。 「そうなったら――終わりだな」 なんとなくこの結果の終わりを感じながら毎日の事ながらサキを拷問するために部屋を出て行った。 部屋の中に残ったのはしわくちゃになったベッドと、昨日から手をつけられていない冷めたサキの料理が残っているだけだった。 「さて、はじめるか…」 「はいっ、お願いします」 まったくいつものことながらこれから拷問をするという相手に笑顔で「お願いします」はないだろう…そう思いながらもサキに昨日のうちにエレナからもらった小瓶を手渡す。 「今日は気分転換だ。その小瓶に入っている赤い丸薬を飲んでみろ」 「はい。わかりました」 サキが飲みこむのを確認した直後、急に尿意を催した。 「すまん、ちょっと便所にいってくる。その間…自慰でもしててくれ」 「は、はぁ…」 自信のないような微妙な返事を返してくる。 とにかく膀胱が破裂する前に便所に駆け込むことにする。 尿をしながら… 「あいつ…もしかして自慰を知らないんじゃぁ…」 そんなことを考えて苦笑をながら用を足して部屋に戻る。 部屋に入ると見知らぬ女の子がいた。 「………」 一瞬疑問に思ったが、その容姿を見てサキだと瞬時に判断できた。 ――純粋に小さくなっただけじゃないか―― そう、まさに『体全体が幼退化』したのだ。体格からしてちょうど小学校高学年ぐらいの身長になっている。しかし、そのわりに出るところはしっかりと出ていて引っ込むところはしっかりと引っ込んでいる。まさに理想のボディバランスだ。不思議なことに今まできていた洋服は普段のサキが着ているようにぴったりと収まっている。 その時一つの疑問が浮かび上がって来た。 ――洋服までサキの体の一部じゃないのか?―― 聞くか聞くまいかと悩んだのだが結局その疑問は考えないことにした。なんとなく恐ろしい回答が返ってきそうだからだ。 「あ、あの…なんかちっちゃくなっちゃったんですけど…」 「気にするな」 そうはいったものの内心驚いていた。 ――まさかあんな効果があるとはな……。それにしてもエレナ。俺は断じてロリコンじゃないぞ!―― そう思いながらも拷問の用意を始める。 「さて、今日はせっかく小さくなったことだし少しばかり趣向を凝らしてみようか」 「は、はぁ…」 「とにかく今日の間は私のことは『お兄様』もしくは『ご主人様』と呼ぶように!」 「わ、わかりました…」 あまり納得のいかない表情をするサキだが今回ばかりは仕方がない。私自身にも対処法が見つからなかったのだから。 さて、どんな拷問をしようか… 「どんなものがいい?」 考えていたらつい口に出していたようだ。 「は、はぁ。そうですね…。いつもは結構痛いのでなんていうか…その…やさしいのがいいです…」 まともに答えるサキもサキだがまともに意見を言ってくるとは思ってなかった。 「わかった。なるべく期待に沿うようにしよう」 「ホントですか!?」 屈託の無い笑顔でとても嬉しそうに喜ぶサキ。 ――どうやら俺にも少しばかりヤキが回ってきそうだな―― そうも思いたくなった。なんでこんなことになったのか…拷問のはずだったのに…俺は…サキに… 「と、とにかくはじめるぞ」 先ほどの言葉を打ち消すように大きめな声でしゃべる。 「はいっ!」 先ほどよりも元気よく返事をするサキ。 「よし、そうだなぁ…。まずは四つんばいになって尻をこっちに向けろ」 「は、はい…」 顔を赤らめながらこちらに尻を向けてくる。そして彼女の両手両足を縛り、宙吊りにする。そうすると彼女の恥部がよく見えるようになった。普段はあまり見ないのだが今日に至ってはなぜかじっくりと見てしまった。 「あ、あの…」 「ん?」 「そんにじっと見られると恥ずかしいです…」 そういいながら彼女の性感帯が徐々に感じ始めたようだ。 ――視姦でも感じるのか―― そう思いながら彼女の恥部に向かってゼリー状の媚薬を塗りつける。エレナから貰ったので効果はお墨付きだ。 ぬるり。ゼリー独特の感触がサキの恥部に染み渡っていく。 「キャン! つ、冷たいですぅ…」 「細かいことは気にするな」 私は普段なら決して見られないサキの行動を観察することにした。 「えっと…あの…」 彼女は恥ずかしそうに宙吊りにされた状態でゆらゆらとゆれている。 「何で見てるんですか?」 「いや、そのだな…」 サキに対する言い訳が見つからない。とっさに思いついた言葉を言ってみた。 「あれだ、普段なら絶対に見れないから見てるんだ」 自分でしゃべっていて訳がわからなくなってくる。 「見ないでぇ…恥ずかしいですぅ…」 しばらくそんな問答を続けているとサキの恥部からヌルリ、と異臭を放つどろりとした液体が出てきた。 「嫌っ、なんで出てくるの…我慢してるのに…」 そういいながら彼女の顔はほんのりと赤らんでいる。どうやら感じているようだ。 「ほ――う。何かヌルっとした液体が出てきているがこれは何なんだ?」 「そ、それは…」 サキは言葉につまり、顔を赤くした。 「どうした? 答えられないのか?」 「あ……う……」 完全に言葉に詰まっている。 「そうか…。答えられないのか…」 残念そうに語りかける。 「………」 「ならお仕置きが必要だな!」 そういって壁に立てかけてある斧に手をかける。 「ヒッ! お、お願いします…それだけは…痛いのは…嫌…」 「知るか。お前が答えないのが悪いんだろ…」 冷淡に言い放ち斧を頭上に構える。いつでも振り下ろせる状態だ。 「お願いします。言いますから、言いますからそれだけは許してくださいぃ…」 本当にいたいのが嫌なのか涙声で懇願してくる。 「よし、…わかった。これがラストチャンスだ」 「わかりました。言います。言わせていただきますご主人様……。これは私のアソコから出る淫らな汁です…」 彼女の羞恥心を少しだけ引き出すことに成功したようだ。しかし、まだまだだ。見ていて彼女には余裕が感じられる。その余裕を無くしてこその拷問なのだから。 「そうか…では聞くぞ。アソコとはなんだ?」 「えっ?」 どうやらこの質問は彼女にとって予想外の質問だったらしい。 「………」 先ほどより顔を赤くして今度は下にうつむいてしまった。 「答えられないのか?」 「……は……い」 この言葉を言うことは彼女にとって相当な苦痛になるのだろう。だからといってここで中断させたら元も子もない。どうしても言ってもらわなければ困るのだ。 ――彼女をクルワセルために―― 只単に彼女の乱れた姿がみたい。狂った姿がみたい。しかし、そんな姿をいとおしく、また愛くるしく思ってしまう。だからこそ… ――そんな彼女を『ぶち壊す』―― それができたらどんな快楽が待っているのだろうか? いくら肉体が不死だとしても精神的にイカレテしまえばどうしようも無いのではないのか? そんな期待を胸に今日も彼女に拷問を加えているのではないのか? そういったことが不意に頭をよぎる。 「クックックック。残念だ。あぁ、非常に残念だとも。仕方が無い。しばらく一人でそうやっていろ」 「えっ?」 そういって部屋を出ようとする。 「まっ、まってください。せめて解いてから…」 「しょうがないなぁ…。そんなに縛ってほしいのか?」 ふぅ、といった表情で彼女に近づいていく。 「いや、違います。違う。違っ…」 彼女の口に拘束具を無理やりねじ込む。 「ん、ぬむぅぅぅ! ぬむふぅ!」 「さて、これで大丈夫だな」 一仕事終えたような明るい声を出して部屋から立ち去る。 「っむっ! ふぁいふぃて、ふぉふぉいてくらふぁい」 彼女が何か言っているようだがあえて気にしない。 さて、昼飯にでもするか…。 彼女を置いて一人部屋を出て行った。 部屋に戻ると真っ先にベッドにダイブした。久しぶりに休息というものを取った気がする。昼間は拷問、夜は寝るだけ。ただひたすらの繰り返し。たったそれだけのことなのに自分の神経が麻痺しているようにも感じる。この生活は一定のリズムを保っているだけ。しかし、そのリズムを狂わせることにより、普段とは違った刺激を感じることができる。今の私がそうだ。ほんの少しの時間でも、当たり前のような日常的な時間でも私にとってはとても新鮮であり、拷問とは違った意味での刺激的な時間だ。 考え事をしているうちにどうやら少しばかり寝てしまったようだ。窓の外を見てみる。部屋に戻ってきた時間とそう変わりない。大体三十分ぐらいだろうか? そんな事を考えながら寝そべっていたベッドから起き上がる。しかし、たっぷりと休憩を取った体には起き上がるだけでも少々酷なことだった。 彼女のいる部屋に戻ってみる。 彼女は宙吊りになった状態でぐったりとしていた。股間からはだらしなく愛液を垂れ流し、たまにビクッ、ビクッっと体が痙攣している。全く持って普段の彼女からは想像もできない姿だ。 そんな状態でも彼女は私が入ってきたことに気がついたらしい。 「ふぉふぉいて、ふぉふぉいてくらさい」 拘束具がはめ込んであるのでよく聞き取れないがおそらくは『おろしてください』とでも言っているのだろう。しかし、そんな気は毛頭ない。 私はまた部屋を出ようとするそぶりを見せる。 そうすると面白いことに彼女は過剰な反応を見せて必死に私に訴えかけてくる。『いかないでください』と。 いいかげんうるさくなったので拘束具をはずしてやる。 「ンッ、プッはっ。はぁ、はぁはぁ」 拘束具を取ったとたんに彼女は涎を撒き散らしながら私に掴みかからんばかりの勢いでまくし立ててくる。 「お願いします! 入れてください!」 一瞬、私は硬直したがおおよそのことはわかった。 ――あぁ。彼女は絶えられなくなったのだ―― だからこうして叫んでいる。自分のナニモイレテイナイ淫口に私のモノをぶち込んでほしい。ねじ込んでほしい。 壊して、壊して壊して壊して壊して壊して――コワシテ! 彼女の感情の本流が流れ込んでくるようだ。 私はたまらなくなり彼女の眼前に立つ。 「何を入れて欲しいんだ?」 「チンポッ! ねじ込んでッ! 私のいやらしいオマンコに思いっきりねじ込んで!」 ――完全にイカレたな―― 自分でこんな風にしたくせにどうも笑いがこみ上げてくる。 「ヒャハッ、アーッハッハッハッハッハッハッハッ!」 楽しい、楽しい楽しい楽しい。壊しがいがある。壊す壊す…ぶっ壊す! 自分の中に激しく渦巻く黒い感情。それは彼女を独占したいと言った感情なのか? それとも完全に世界に調和した彼女に対する嫉妬心なのか? それがわからないまま私は感情の赴くままに彼女を陵辱する。壊す。汚す。 「さて、ねじ込む前にすることがあるだろう?」 そういって私は自分のイチモツを彼女の前にさらけ出す。 と、出したとたん彼女がいきなり喰らいついてきた。 「ンンブッ、プフゥ…ジュプッ」 そこまでにこれが欲しかったのだろうか? 「ゴフゥ、ゲフッ、ンッ…ジュルジュプッ」 私のモノを一生懸命奉仕する姿はどこぞの豪邸のメイドもかくやと言った感じだ。 あまりの彼女の激しさに思わず果ててしまう。 ビュルッッ! ドピュッ! ドピュッッ! それらを全て飲み干す勢いで彼女は口淫を続ける。 全ては飲みきれなかったようだが口の端から漏れる白い液体、体に降りかかった白いモノ。それらが全て彼女の彩りを増している。まさに一枚の絵画のようだ。 「た、足らない。まだ足りません。お願いします。どうか…どうかお慈悲をください」 「仕方ない! くれてやる!!」 そういって彼女の後ろに回り込み後ろの穴にぶち込む。 「う、ぐっ」 彼女は軽く悲鳴を上げただけでそんなに痛くないといった感じでいる。 「ヒャハッ! すげぇ締め付けだ。こんなんだったらすぐに出しちまうぜっ!」 そういいながらすでに我慢ができない状態にある。 瞬間、彼女のアナルの中に精液をぶちまけていた。 「あ、熱いぃ…。焼ける…」 そういいながら彼女は口をパクパクさせていた。陸にあがった魚のように。 「そういえば飯を食ってから小便をしてなかったなぁ…」 そういいながらニヤリと笑う。 「えっ、ちょ、ちょっと…それは…」 そういいながら内心、期待してそうな表情をしている彼女。 「ご希望通り答えて上げましょう…」 想いっきり彼女の直腸に小便を注ぎ込む。 「うぅ、うあぁぁぁっぁぁぁ!」 相当な苦痛のようだ。だが、私の知ったところではない。 「出るッ。おしっこでちゃう!」 そう言った瞬間黄色い液体が彼女の股間から猛烈な勢いで出た。あまりの恐怖心で尿意を催したんだろう。 シャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ。 「ちっ、やりやがったな」 そういいつつちゃっかり自分の小便をサキの直腸に叩きつける。 「う、うげぇ」 彼女の意識が反転した。サキは白目をむいて失神している。 彼女のアナルからズルリ、と自分の半身を引っこ抜く。 その瞬間、精液と小便、それにだらしなく開ききった肛門から彼女の排泄物がボトボトと流れ出てきた。 「気絶したか…。しょうがねぇ…。おい、起きろ!」 そういって思いっきり彼女の腹を殴りつける。 ボクッ! 鈍い音とともに彼女の意識が戻ってくる。 「あ、あれ? ここは?」 「馬鹿! お前はさっきので気絶したんだよ」 「そうですか…」 そういいながら彼女は悲痛な顔をする。 先ほどのことがよっぽど嫌だったのだろう。 どうも、今日はこの後やる気がうせた。 「しょうがねぇ。今日は終わりだ」 「えっ、あ、はい」 素直にうなずくサキ。その表情はどこかホッとしたような感じになっていた。 「でも…」 「なんだ?」 珍しく彼女のほうから質問をしてくる。 「どうやったら体が戻るんでしょうか?」 そうだ、忘れていた。確かエレナから渡された小瓶があった気がしたんだが…。 見つかった。しかし、このまま彼女に飲ませてよいのだろうか? このままでもいい気がするが…。しかし、エレナも『実験の結果は明日聞きにくるからな』とも言っていたし…。さて、どうするか? まぁ、ロリコンじゃ無いってことでおとなしく彼女に薬を渡すとしようか。 「わかった、なら子の青い丸薬を飲んでくれ」 そういってサキに小瓶を手渡す。 「あの…」 どうやら彼女は私がいると緊張して飲めないようだ。 「ふぅ。仕方ない。十分たったら戻ってくるからな」 「はい!」 私はしょうがないと感じで部屋を出て行った。 十分後、部屋に戻ってくる。 すると…薬を飲ませる前の状態に戻っていた彼女がいた。 彼女も一安心だといったような表情をしている。 「さて、今日も遅い。もう寝とけ」 「わかりました」 そう言った彼女の表情は少しだけ寂しそうだった。子猫が親猫にかまってもらえないように…。 私は昼間と同じようにベッドにダイブする。 今日一日は比較的有意義な一日だったのかもしれない。 そんなことを思っていると玄関の扉がノックされた。 どんどんどん! 「ったく、あいつは加減って事を知らないのかよ」 しぶしぶ玄関に向かっていく。 どんどんどん! さらに玄関を叩く音が強くなる。 「わーかった。わかったから、玄関を叩くな」 そういうと玄関を叩く音がやんだ。しかし、扉の向こうでなにやら不穏な動きがあるようだ。 ガチャ、カチャン。 はたから聞くとどうも聞きなれた音が聞こえてくる。 「まさか…」 なんとなく嫌な予感がして玄関を開ける。 そこには思ったとおり銃を構えているエレナの姿があった。 「おい、そこで何をしようとしてた?」 「え、あははははははは。気にすんなや。細かいこと気にしたら立派な大人になれへんで」 「もう、大人なんだがな…。で? その銃で私を殺そうとしたと?」 疑り深い目を彼女に向ける。 「ちゃうわ。単に鍵穴に照準定めてただけやねん」 「それがあかんちゅーんじゃ!」 思いっきり突っ込んでやる。 「おっ、ナイス突っ込み!」 どうやら彼女の口癖が知らず知らずのうちにうつってしまったようだ。 「今日はそんなことを話しに来たんじゃないだろ?」 少しあきれた表情で彼女に問い掛ける。 「せやな。ほな本題にはいろっか? で? 薬の成果はどうやった?」 「あぁ。ばっちりだ。俺もさすがに驚いたぜ」 「せやろ? 感謝しいや。あの薬はな…」 「なになに?」 話の興味深そうに私は彼女に近づく。 「秘密や」 「……あほかっ! で? 今日は差し入れは無いのか?」 「そんな毎回持ってこれるかいな。せやな…多分この前ので終わりになると思うで」 「そうか…残念だ」 「ま、そんな道具が無くても彼女については大丈夫やろ?」 「ま、まぁな」 「ふーん。ま、えぇか。とにかくこれからも頑張ってーや」 「わかった。何とかしてみよう」 「そいじゃ、また今度」 「おう!」 そういって彼女は早足で敷地内を出て行ってしまった。 一体これからがどうなるかはわからない。しかし、私は自分の選択が間違っていたとは思わない。いや、思いたくない。だからひたすら進むのだ。 道なき道を。 たとえ目の前が真っ暗になっていようともわずかな光を探して… そんなことを考えながら私は玄関と扉を閉めた。その扉はいつもより重く感じられた。 |