肉便器ティファ〜第4話〜
ティファは闇の中に浮かんでいた。手足の感覚はもとより、重力もほとんど感じない。奇妙な感覚だ。
(クラウド……助けにきてくれるかのかな……)
闇の中を見つめながら、ティファはぼんやりと考えていた。
宝条の手によって貯水塔のようなガラス張りの巨大容器の中に押し込められたのが数分前。直後に容器の中は、壁面を這い降りるようにして入り込んできた異形の生物によって満たされはじめた。
その生物は、巨大なナメクジのような肉色の柔らかな身体を音もなく流動させ、ゆっくりとティファに迫る。
微細な繊毛を有する触手を使って、床に転がるように横たわっていたティファの身体を優しく持ち上げると、まるで細菌を捕食する血球のようにその身体へ覆いかぶさった。
視界を遮る肉塊に不快感を催しながらも、これまで散々引き回され、なぶり続けられていたことによる反動だろうか、何も見えない真っ暗な空間の中にありながら、不思議と彼女は落ち着いていた。
顔面に覆い被さるアメーバ状の組織を呼気で押しのけるように、ティファは小さくため息をつく。乱れた黒髪が揺れ頬をくすぐると同時に、生臭い化け物の匂いが鼻孔を突いた。
「う…ぷ……」
鼻腔に広がった悪臭に思わず吐き気を催し、ティファは身をすくめる。
それを捕獲者は抵抗の意思と判断したのだろうか。ティファの目の前の闇が胎動をはじめた。
ずるり……ずじゅっ……ずるるるる……
それは粘液質の液体をまとった柔らかくぶよぶよのクッションの様でありながら、確かな圧力でティファの体を締め付け、全身の皮膚をなめ回す。
「あ…うくぅ……はあああぁっ!」
スイッチが入ったようにティファは呼吸を乱し始めた。改造され、隅々まで性感を開発され尽くしたその身体は、乳房を捏ね、乳首を転がし、外性器を舐める軟体動物の責めに対して、抗う術も気力も持ち合わせていなかった。
「あ、あああぁ……ひゃんっ! 耳にぃ…入っ……くうぅっ!」
その体はさらに流動性を増し、柔らかいスライムのようになって、ティファの耳朶へ流れ込む。
耳の穴に侵入したソレは外耳の産毛をくすぐりながら奥へと進み、鼓膜にぴったりと張り付いた。
鼓膜を直接なでるぞわぞわっ、という騒音に混ざり、ティファの耳には切れ切れながらも意味をなす言葉が、『声』として届いていた。
(ワガ名ハ“ジェノバ”――地球上ノアラユル生物ノ遺伝子ヲ持ツ者――)
「う…うあああぁ……なに、この……声ぇ……」
(……気持ち…悪ぅ……頭の中が引っ掻かれる感じ……)
耳孔の中の空気がふるえているのではない。鼓膜そのものが揺らされているのだ。
無機質な声が響くとともに舐められる鼓膜から伝わる不快感に、ティファは身をぶるぶる震わせる。
(我が細胞をより完璧なものとするために――其方の遺伝子をもらう)
「ひあああっ! あ、あ――あぁっ…あむぶぅっ!」
体表を這う流動物の動きが一斉に激しくなった。口腔内に侵入してきた流動体は、粘膜同士の接触を求めるように歯茎を舐め、頬の粘膜を這い回って唾液をすする。
「うぅぅ…うむふぅっ……む、くうううぅぅっ!」
口いっぱいに広がる柔らかい組織にディープキスされる快感に押しのけられ、ティファの脳裏からは徐々に不快感が消え失せてゆく。
口内をはじめとする全身の皮膚をマッサージされる快楽に思わず半勃起状態にあったティファのペニスは、径1mm程の細い触手によって絡め取られ、ぐいっと引っ張られて、ゼリー状のジェノバの身体の中に埋められてしまう。
「ひぁむぅっ! つ、ちゅめた…ひぃぃっ! すご…おおぉっ! おおうぅっ! おくううぅぅひぃっ、むぐっ、ん、むぅっ! ぷはっ、あぶむぅっ!」
(す、ごいいぃぃっ! オチンチンが……包まれて、どっちからも責められて…気持ちよすぎるぅっ! だめ、腰止まんないぃっ! ひいぃっ!)
亀頭の粘膜状を粘度の高い液体がずるずる這い回る快感に、今の彼女が耐えられようはずがなかった。すぐにティファは腰をがくがくと揺らし始め、自ら快楽を得ようとする。
ぐぷっ、ぬじゅぷっ! じゅちゅっ! ずりゅずりゅぅっ!
ティファの巨大なペニスが、ゼリー状のジェノバの身体をかき回す音が響く。それに合わせてたぷたぷ揺れる巨乳が、柔らかく冷たいジェノバの体表を叩いた。乳首が摺り合わされる感触を楽しむように、ティファは恍惚の表情のまま身体を揺らし続ける。
「あ…くぅぅんっ、むぶぅっ! んっ――んあああああああああぁぁっ! ひっ、ひぐううううぅぅぅぅっ!!!」
(オチンチンが、乳首が気持ちいいぃっ! もうダメぇ! 何も考えられなくなっちゃうぅっ! イクッ! また射精するぅっ! おっぱい噴きながらイッちゃうぅっ!)
びゅるっ! ぶびゅるるっ! ドプドプドプゥッ! …ぷしゃああああぁっ!
「お゛、おおおおおぉぉっ! 凄ぉっ! ザーメンがぁ、ザーメンがぁっ!」
(オチンチン吸われるぅっ! ザーメンがもの凄い勢いで吸い出されるっ!? 気持ちいいぃっ! 体中気持ちよくて…)
放出される精液を一滴でも逃してなるものかといった風に、ジェノバはティファのペニスを強力に吸引する。ザーメンは通常の射精の倍以上の速度で尿道を通過し、ティファに通常の射精の倍以上の快楽を与えた。
それが引き金になったか、緩んだ乳腺から白濁した母乳が噴出する。もはやティファの身体は射乳なしで絶頂することはないというかのようだ。
「あぁぁ…気持ちいぃ……もっとぉ、もっとしてぇ……もっとオチンポしごかれて、もっとおっぱい搾られてイキまくりたいのぉ…はああぁぁ……」
(……ナイ……ドウイウコトダ……?)
「あ…うんん?」
取り込んだティファのザーメンに精子が含まれていないことに、ジェノバは驚きの声を上げる。「ペニスを有する者=牡」ならばこの液体の中に生殖細胞が含まれているはずだった。
(ドコダ……)
ずちゅるっ…じゅるじゅるじゅる……つぷうぅっ!
「ひっ、ひゃあああああぁっ!」
ペニスの奥を探ろうと、尿道の中に細い触手が侵入する。軽い痛みを伴った刺激と、想像を絶する快感が、移植された人工の前立腺からほとばしり、ティファは嬌声とともに身体を仰け反らせた。
縛丹生がぷるんぷるん揺れ、未だに漏れ続ける母乳がまき散らされる。
(ドコダ……コノ奥カ……?)
「ひいいぃぃっ! いやあああぁっ! 奥はいやあっ! ああっ、入ってくるぅっ! 奥にいいぃぃっ!」
ずるっ…ずるるるるる……ぐぷっ、ごぼっ、ぎちゅるるるる……
尿道を逆走した触手は生殖細胞を発見することなく膀胱に達した。そしてその内壁をかき回し、中にたまった尿を泡立たせる。
内臓をかき回されているような感触に、ティファは何とも言い難い快感と、激しい利尿感を覚えていた。
「あ……だめぇ…おしっこ……漏れちゃううぅ……あ、あああああぁぁ……」
ぷしゃあああああぁ…………じゅるっ、ずるるるるる……
圧迫感に負けたのか、ティファは本来の尿道から黄金色の尿を排出した。女性器が濡れ、股間を、内股を汚し、アンモニア臭を漂わせる。
勢いに押されて、膀胱の中にあった触手の先端が尿道から顔をのぞかせ、体外にせり出してきた。
ペニスから入り、淫裂から出る触手。半分輪っか状になったそいつがずるずると這い進むたびに、ティファのペニスには内側からえぐられるような快感が与えられ、尿道からはちびちびと尿がしみ出す。
「あ…あああぁっ! あああぁーっ! ぐううぅぅっ!」
(すご…触手が奥に進むたびにジンジンして…すごい…イク前がずっと続いてる感じ……)
触手の動きに合わせてティファの全身はぴくぴく痙攣し、一震えごとに両の乳首からはびゅるびゅると白濁液が噴き出した。
(ナイ……ドコダ……? ドコダ? ドコダ……?)
生殖細胞のありかを探して、ジェノバは軟質の触手をさらに這わせる。触手はティファの全身の穴をほじくり返し、犯し陵辱する。
肛門をこじ開け、直腸に侵入して内部をこね回す者。口腔から喉奥へ侵入して食道を犯す者。鼻孔に侵入して鼻腔をくすぐる者。そして――
(ココカ……)
ぬずぷぅぅっ!
ようやく探り当てたという風に、軟毛に覆われた触手が膣口へとめり込んだ。
膣内を駆け上がるように通過して、子宮口をこじ開け、子宮内粘膜を刮ぐようにほじくり返す。
「ひきゃくううぅっ! そこおぉぉっ! いやあっ、そんな奥までぇむぐぶっ!? むーっ! んむううぅぅうごぼぼっ!」
(深すぎ…うぅっ! 子宮が壊れちゃうぅっ! あ――そんな…乱暴すぎ……子宮の中かき回されてるぅっ!!)
腹の底から内臓を揺さぶられる快感にティファは、だらしなく開いた口から嬌声を漏らす。そこから垂れる涎を押し込むようにして、顔面を這っていた軟体動物が口腔へと流れ込み言葉を奪う。
気の遠くなるような快楽に、喉をピストンされる圧迫感と嘔吐感が加わって、マゾヒスティックな思考が加速する。
(苦しいぃっ! 死んじゃう! 気持ちよすぎて狂いながら私ぃ……だめぇ! イクぅ! イキ狂いながら死んじゃうぅっ!)
仰け反る反動で、自身の身体の体積の4分の1はあるのではないかという乳房が暴れ、それに振り回されるようにしてティファの身体は海老のように跳ねた。
柔らかい肉壁に全身が擦りつけられ、噴き出る母乳の跳ね返りを顔面に浴びながら、触手達によって玩具のようにもてあそばれ、息苦しさで朦朧とする意識の中、ティファは何度も絶頂を迎えていた。
(ミツケタ……)
ずる……ずる…………ぶちいいぃっ!
「おごぼぼぼぼおおおぉぉっ!!?」
(痛いぃっ! 痛い痛い痛いぃっ! 何か切れたああぁっ……!?)
突然の激痛。そしてゆっくりと子宮から触手が引き抜かれる。
軟体生物に覆われた視界の隙間でティファのが見たのは、血にまみれた触手の先端が掴んでいる、彼女の卵巣だった。
(い……いやああああああああぁぁっ!!)
内臓を引きずり出されたショックに、ボロボロにすり切れていた彼女の神経はもはや正気を保つことは出来なかった。
数日後、ティファは相変わらず地下室で男達に嬲られ続ける日々を過ごしていた。卵巣を引きずり出されたときの傷は、ジェノバ細胞との接触で生まれた恐ろしいほどの回復力によって完全治癒していた。
だが、精神に負った傷までは治癒できなかったのだろう。まともな思考力が彼女に戻ってくることは二度となかった。
磁気マットの上、犬のように四つんばいに固定されたティファを、二人の金髪の男が前後から同時に犯していた。
「お前もひどい奴だ……長らく会っていなかったとはいえ、幼なじみを売るとはなあ」
前に立った金髪――ルーファウス神羅は、自らの逸物でティファの口内を満たし、その舌技を楽しみながら、彼女の後ろに立つもう一人の金髪に向かって呼びかけた。
「フンッ…」
淫蜜がとめどなく溢れるティファの淫裂を犯しながら、逆毛の金髪の男――クラウドは軽く鼻を鳴らし、まるで苛立ちを振り払うように眼下の桃尻に平手を見舞った。
パシーーン!
「んっ! くううぅんっ!」
ティファはさらさらの黒髪を振り乱し、甘い呻きを上げる。尻の皮膚から伝わる痺れを明らかに快楽として認識しているようだった。
「なに……これでソルジャーに戻れるって言うんだ、安いもんさ」
やや自嘲気味にクラウドは言ってのける。顔を起こし、新たに上司となった目の前の男に向かって言葉を続けた。
「それに、酷いのは社長の方だろ? 俺は好きにしろとは言ったが、ここまで非人道的な仕打ちは思いつきもしないぜ?」
「それで…? その非人道的な仕打ちに遭ったかつての仲間に興奮している変態はどこのどいつかな?」
「ケッ…変態に関してはあんたの方が上だろうが……ウウッ!」
悪態をつきながらクラウドは顔をしかめたかと思うと、前後運動をしていた腰をさらに激しく震わせる。そして至福の表情の中、熟れた蜜壺の中に精を放った。
射精を終えた後の安堵の表情は、まるで一仕事終えた後のような爽やかなものだった。
おしまい