ブロロロロ・・・・・・
一台の車が研究所から出ていく。運転席には落ち着きを取り戻した絵里が、助手席には呆然とした表情の沙羅が座っていた。
「沙羅ちゃん・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
沙羅は答えない。
「沙羅ちゃん・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
絵里はもう一度呼びかけた。
何も答えない沙羅ぬ構わず話し続ける。
「これ・・・解毒剤、ダーリンの研究室からこっそり取ってきたの。これを飲んだら沙羅ちゃんは自由の身だから。迷惑かけてごめんなさいね。あとは警察にでもマスコミにでも・・・」
「少し・・・考えさせてください。」
絵里の差し出した薬瓶を受け取って沙羅は小さく答えた。
車は間もなく誰もいない沙羅の自宅へと着こうとしていた。
「何て事するの!?いい?あなたがやったことは私達全員の身を危うくする事なのよ!あの娘が警察に被害届を出したら、絶対にこの研究所は疑われるし、とてもしらを切り通せるとは思えないわ。」
研究所に戻ってきた絵里から事情説明を聞いて、鈴香は絵里に食ってかかった。
「ごめん・・・なさい・・・・・・」
うつむいて泣きそうになりながら絵里が答える。
「いつもいつも二言目には『ごめんなさい』ばっかり。もう聞き飽きたわよ!それともあなたマゾだからって怒られるのが楽しくてわざとやってるの!?だいたい・・・」
「もうやめないか、鈴香君。」
今まで黙っていた克也が口を開いた。鈴香もしぶしぶそれに応えて説教を中断する。
「絵里が持っていったのは、この引き出しの中の『解毒剤』って書いてあるところに置いていた瓶だね。」
「はい・・・」
弱々しく絵里が答える。
「実はあれは解毒剤じゃないんだ。」
「は?」
「絵里がこれを持っていく少し前にすり替えておいた。まあ、絵里の考えそうなことは大体わかるってことだな。何も私が天才科学者だからじゃないよ。夫婦というのはそういうものだ。ふははははは。」
自信たっぷりに克也は笑う。鈴香は唖然としてその様子を見ているしかなかった。
「あ、あの、じゃあ私が持っていった薬はいったいどんな・・・」
おずおずと絵里が尋ねる。待ってましたとばかりに克也は説明を始めた。
「説明しよう!あれが私の知識と努力の結晶、・・・・・・・・・・・・・・・」
克也の長い説明を適当に聞き流しながら、鈴香は大きく溜め息をついた。
「博士もこれで変態でさえなければねぇ・・・」
「私達が言っても説得力ないですよ、鈴香さん。」
そのころ
沙羅は自室で絵里からもらった解毒剤と延々にらめっこをしていた。
触手に犯されたときの凄まじいまでの快感。それを振り払おうとする理性。体の疼きに負けてしまいそうな不安と、いっそ負けてしまったら楽になるんじゃないかという思い。
(これを飲んじゃうと、触手に犯されに行く理由がないから・・・絵里先生と縁が切れちゃうかもしれない。先生を訴えたりするつもりは無いし・・・それにあの快感が味わえるなら飲まずにいてもいいのかも・・・)
(いや、だめよ!やっぱりこんなのおかしいし。そうよ、今は解毒剤を飲んで、それでどうしても我慢できなくなったらもう一回あそこに行けばいいんだわ。)
沙羅は迷いを振り払うように薬瓶に手を伸ばすと、中身を一気に飲み干した。
「苦ぁ・・・」
苦い味が沙羅の舌に広がる。間もなく沙羅を苦しめていた全身の疼きがすっと治まっていく・・・はずだった。
しかし、沙羅の体に表れた変化は全く予期していなかった出来事だった。
「え、え、え・・・?」
乳房が突然むくむくと膨らみ始め、Cカップだった胸がFカップほどにまで膨らんだ。そして乳首が肥大しまるでペニスのように勃起したかと思うと、先端から勢いよく母乳を噴出したのである。
ぶぴゅっ・・・びゅるるるるる・・・
「あひゃっ、やあぁぁっ。」
母乳が噴き出す瞬間に乳首から電撃のような快感が走る。噴き出した母乳は沙羅のパジャマを濡らしていった。
変化は股間の方にも起こっていた。クリトリスの少し上あたりが急に熱くなって来たかと思うと、そこが棒状の突起としてどんどん延びてきて、長さ30cmはあろうかという巨大なペニスに成長した。
起きている変化は肉体的なものだけではなかった。体中にくすぶっていた疼きが、今成長した乳首とペニスに集中して、凄まじいまでの焦燥感を呼び起こしていた。
「あああぁっ、熱いぃぃーーー、ひいぃーー、何とかしてぇーーー」
沙羅は叫びながら自分の胸を揉み回す。その度に乳首からは母乳が軽く噴き出した。
ぐちゅっ、ぐちゅっ、ずりゅずりゅずりゅっ…
「あああぁ、ぐひっ、ひんっ、ひんっ、ひいぃんんっ!」
何も考えられないまま沙羅は、生まれ出たばかりでぬるぬるとぬめっているその器官に手を伸ばし、両手でごりごりとしごきあげた。その度に脳髄に駆け抜ける快感を更にむさぼろうと、沙羅は腰を揺らして悶え続ける。
「いひいぃっ!いいのおぉー、オチンチンがびくびくいってるぅ、腰が…抜け、抜け…立ってられない…手が止まんないのぉーーー!」
ずりゅっ、ずりゅっ、ずりゅっ…
「あうぅっ………、来る…何か、何か出るぅ…んんんっ!あひゃああああぁぁぁぁーーーーーーーーー!!」
びゅるるるるるるる、ずりゅ、ずりゅるる、びゅるるるるるーーー、ぷぴゅっ、ぴゅるぴゅるぴゅるぴゅるーーーー
ペニスの先と乳首から勢いよく白濁液を噴き出させるそれは、爆発という形容が全くふさわしい様子だった。沙羅の瞳は恍惚のあまり焦点の合わない濁った瞳で、口からは涎を垂れ流して快楽をむさぼりつづけていた。
びくん、びくんびくん……
「あ、また、そんな…さっきイったばかりなのに…まだびくびくいっておさまんないよぉ。うううぅ…うくっ!」
沙羅のペニスは何度も射精して精液を吐き出し尽くしたはずだというのに、未だ屹立したままおさまらず、びくびくと震えている。先ほどの快感を思い出して沙羅は、恐る恐る手を伸ばした。
くちゅっ、ぐちゅっ、ぐじゅっ、じゅるじゅるじゅる……
「あひゃあぁん!いいっ!やっぱりきもちいひぃぃーーーーー!だめへぇ、手が、手がとまらなひぃーーーーー!」
ぶぴっ!びゅるびゅるびゅるびゅるるるるるーーーー
「きゃうっ!きゃうううぅぅぅんんんーーーーー!」
乳首から噴出した母乳が空中に弧を描き床へと飛び散る。沙羅は快感のあまり白目をむき、恍惚の表情のままベッドの上で失神してしまった。
「さて、もうこんな時間か。」
「あ、私帰ります。そろそろ終電なんで。」
鈴香はそう言うといそいそと荷物をまとめ始める。
克也は今度は絵里に向かって尋ねるように話し掛けた。
「明日も仕事だから、俺は泊まっていくけど…」
「あれ、明日って祝日…」
「特別に仕事なんだよ。かわいいお嬢さんが困って駆け込んで来るはずなんでね。くくく…」
「あ…、じゃあ私も居なくっちゃ。」
絵里は克也の言葉の意味を理解すると、顔を赤らめた。
鈴香はそんな二人の横をため息をつきながら通り過ぎて、帰っていった。
つづく!