肉便器ティファ〜第3話〜



 ギシ……

 重い鉄扉が軋む。
 その細身からは信じられないほどに軽々と、ルーファウスはすっかりコンパクトになったティファの身体肩に担ぎ、薄暗い室内に入ってきた。
 床も壁も天井も金属板に覆われ、工場の倉庫を思わせる作りだ。歩くごとに硬い革靴の裏ががつんがつんと騒音を立て、ひんやりとした室内の空気を震わせる。

「あはぁ…社長だぁ……」

 無機質で殺風景な部屋に似つかわしくない甘ったるい呻きが冷たい金属壁に反響した。壁際に腰を下ろした声の主たる女は、両足を無骨な鉄球と鎖のついた枷によって拘束され、うっすらと赤く上気した裸体を晒している。

 ぐちゅっ! ぐちゅうくっ! ぐちゅっ!

「社長ぉ…あたし、ずっと待ってたんですよぉ……最近全然来てくれな…いんですからっ……もう…寂しくて、寂しくて……うくっ、はああぁっ、ああぁっ…」

 彼女が一心不乱に両手で握りしめ、ぐちゅぐちゅと水音を立てながら扱いているのは、彼女自身の股間から隆々とそそり立つ異様なほど巨大な男根だった。もう何日も洗っていないのだろう、脂汚れでボサボサになった金髪を振り乱し、全身を大きく前後に揺らして必死に肉の棒を擦り続けている。

「イリーナ、いい子にして…」
「はあぁぁっ! 出しても出しても治まんないよぉっ! 今朝からもう何度も何度も射精してるのにぃ…」

 ぎちゅぎちゅぅっ! びちゅっ! くちゅくちゅっ!

 彼女の言葉が真実であることを物語るかのように、周囲の床は液体の飛び散った痕だらけで、中にはまだ放出されてから間もないと思われる白濁液もあった。それらがはなつ異臭は彼女自身の体臭と混じり合って、その場の空気を汚染していた。

「オチンチン…チンポぉ…チンポいじくるのが気持ちいいよぉ……またぁ、来るぅぅっ! チンポ暴発しちゃうっ! イクウウゥッ!」

 びゅくるっ! どぷどぷぅっ! びちゃっ、びちびちびちっ!

「ひゃああぁぁぁあああっ! イッてるうぅっ! チンポからびゅくびゅくザー汁ぅ…出るぅ、また出るぅぅっ!」

 もう何回同じことを繰り返したのだろうか。女は暴走するホースを支えるように両手でしっかりと肉棒を支え、鈴口から大量の白濁精液を吐き出した。
 飛沫が金属質の床を濡らし、小さな水たまりをまた一つ増やす。

「仕方がないなイリーナは…下品で、臭いし、汚い……それに、オツムの方も大分緩くなったんじゃないのか?」
「はぁぁ…はあぁ…わ、私……緩くなんかないですよぉ……ほらぁ、ちゃんと命令されたとおり……」

 甘ったるいしゃべり口調でイリーナは、自分の股間がルーファウスからよく見えるようにごろりと身体をのけ反らせる。短い戒めの鎖ががちゃりと無機質な音を立てた。
 その場所では、充血してグロテスクさを備えた女性器が、径3cm程の張り型をくわえ込んでいた。隙間からは常時淫蜜が漏れ、そのせいでかぶれたのか湿疹状のできものが分布している。
 栗臭い精液の香りに加え、腐臭にも似た濃厚な牝の匂いが立ち上り、ルーファウスの鼻を突いた。

「見て下さいよぉ…ずっとこのバイブくわえ込んで鍛えてたんですからぁ……ずっと振動に負けないように…って、はれぇ? 止まっちゃったぁ? 電池切れちゃったのかなぁ…? あはははぁ……」
「ふぅ…」

 ルーファウスはやれやれ、といった風に手を額に持っていくと、惚けた表情で自分の世界に浸り続けるイリーナを一瞥して言葉を続けた。

「ま、こんなことだろうとは思ったが……ところで今日は、可愛いイリーナのためにお土産を持ってきたんだ」
「へ…?」
「コイツの顔に見覚えはないか?」

 ルーファウスは、今まで肩に腹を引っかけるような格好で担いでいたティファの顎を手で挟むと、目の前の足下でぽかーんと見上げるイリーナによく見えるよう、その顔を持ち上げた。

「誰ぇ…?」
「指名手配中のテロリストだよ。覚えていないか? 特務機関に勤める君がそんなことでいいのかね? ん?」
「だって…だって私って…配属されたときから皆さんにご奉仕するだけで、お仕事のことなんて全然……」
「そうか、じゃあこれから覚えるといい。肉便器のティファだ。存分に使っていいんだぞ」

 そう言うとルーファウスは、ほとんど気を失ってぐったりとしていたティファの身体を放り投げるように床に下ろした。
 仰向けに転がり、改造された乳首から、雌雄両方の性器から、淫臭を漂わせるティファ。その匂いを間近で嗅いだイリーナは見る見るうちに興奮の度合いを強めてゆく。再び逸物を硬くさせ、髪を振り乱しながらたどたどしい手つきで擦り始める。

「あっ…あああぁぁ……
ま、また来たあああぁっ! オチンチン勃起して、と…止まらなくなっちゃうぅっ! チンポに血が吸われて…頭がぼぉっとしちゃって…だめえ、このままだとホントにオチンチンのことしか考えられなく……お、おぅっ、穴あぁっ! ドコでもいいから穴に突っ込みたいぃっ! ドコでもいいから擦りつけたいぃっ! そうじゃないとぉ…狂っちゃうぅうっ!」
「どうぞ。ご自由に…」
「あ…うぅ…? えっ!? えっ!?」

 床に落とされた衝撃と、間近でわめき立てるキンキン声に反応したのか、ティファは徐々に意識を取り戻す。だが、自分の置かれた状況を確認する間もなく、その身体の上には淫猥な欲望に瞳を染めたイリーナの身体が覆い被さって来た。
 格闘で鍛えられた反射神経で後ろへ飛びすさろうと、寝た姿勢のままティファは床を蹴る。だが、切断された足はその切断面に取り付けられた金属輪で床を軽く掻いたにすぎなかった。
 まともに勝負したら決して負けないであろうか弱い女に組み伏せられながら、ティファの心は再び絶望の淵へ沈んでいった。

「ひっ、ひいいいいっ!」
「あはぁ…あなたも宝条さんに改造されたんだぁ……ねえ見てぇ……私の
オチンポ……あなたのよりずっと立派でしょ? この先っちょからザーメンがいっぱい出るの……いっぱい擦りつけてカウパーザー汁まみれにしてあげる…お口の中にも鼻の穴にも眼の中にもザーメン流し込んで汚してあげる…それで……」

 イリーナは、ぐにゃりと萎えて股間を覆い隠すように垂れ下がったティファの肉棒を掴んで引き上げ淫裂を露わにさせる。そしてその部分に愛おしげにふうっと息を吹きかけて言葉を続ける。

「あなたのココに何度も何度も突っ込んでかき回してあげる!」
「い、いやあああっ! 怖いっ! そ、そん…んはああぁぉうぅっ!」

 ずるずるずりゅうぅっ! びちゅっ! くちゅくちゅぅっ!

 ティファの悲痛な叫びは突如与えられた強力な快感にうち消されてしまう。イリーナがその汗と精液に濡れた肉体を、ガチガチに勃起したペニスを、横たわるティファの身体に重ねてずるりと擦りつけてきたのだ。
 両手で手のひらに余るサイズのティファの巨大な乳房を握りつぶすようにして、卑猥な形に歪んだ胸の谷間に浅黒いペニスの先端を突き入れる。ぎゅぷぅっ、と泡立つような音を発して、柔肉がペニスを優しく包み込んだ。

 ぐちゅるっ! ぎちゅぅっ! くちゅっ! ぐちゅぅっ!

「あーーっ! あんっ! あくぅうんっ! イイッ! オチンチンにおっぱいの肉が絡みついてくるみたいぃ…ああぁっ! 最高ぉ!」
「ひぃっ! ひやああぁっ! だ、だめぇ! おっぱい…そんな乱暴にされたらぁ…おっぱいがぁ、あああああああぁぁっ! ふ、噴いちゃうううぅぅっ!!」

 ぶびゅっ! びしゃあぁぁっ! ぷしゃあああぁぁっ!

 強く揉まれたせいか、ティファの両乳首からはものすごい勢いで母乳が噴き出してくる。白濁したミルクは二条の噴水となって宙に放物線を描き、びしゃびしゃと二人の身体に降り注いだ。

「すごい…オッパイ揉んだらミルクが出るなんて……それにすっごく気持ちよさそう……なんて素敵な身体なの……」
「ひゃっ、ひゃああぁぁっ! おっぱい噴き出るの気持ちいいっ! しゅごいぃっ! だめへぇこんなの…また、また勃っちゃううううぅぅっ!」
「あ…はぁ、なんだぁ…あなたのオチンチンもホントはおっきいんだ。うふふふ、私と同じぐらいあるかしら…」
「あぁぁ…いや、もうオチンチン虐められるのいやあぁ……許し…きひゃあああぁっ!」

 ごりごりぃっ! ぎちゅぅっびちゅっ! ぎゅちゅっ、ぎちゅぅっ!

 イリーナは嬉しそうに狂気の瞳を輝かせて、自らのペニスをティファのペニスにごりごりぐりぐりと擦りつける。さらに硬度と体積を増したティファのペニスは、イリーナの身体によって腹に押しつけられ、ティファ自身の胸の谷間に吸い込まれるように収まっていった。

「あっ、あくっ、あんっ、あひゃうっ、くうううんっ…そんな、じ…ぶんのぉ……胸で……オチンチン、感じちゃうなんてぇ……」

 上からはイリーナの逸物に押さえつけられ、横からは自分の両胸で挟み込まれて、延々舐めねぶり擦られる。ティファはこの忌々しいグロテスクな器官から与えられる快楽にすっかり打ちのめされていた。

「あ、うんっ…くぅ…ダメって……わかってるのにぃ……だめへぇ……止められないよぉ…気持ちよすぎて、腰の動きが、と…止めらんないいぃっ!」

 形ばかりの抵抗を数瞬見せたティファだったが、程なくして自ら腰を動かし、ペニスの快楽をむさぼり始める。そして彼女が力を込めて腰を上下させる度に、厭らしく親指大にまで勃起した両の乳首からは粘度の高い母乳が噴き出す。

 ぐちゅぅっ、ぎちゅぎちゅっ! くちゅっ、ぐちゅくちゅっ! びゅっ! びゅくっ!

「はああぁ…素敵ぃ、素敵よぉ……一呼吸ごとに母乳噴くなんて……まるでおっぱいで呼吸してるみたい……」
「いひやあああぁっ! 乳首、ちくびいいぃ! おっぱい搾られはらぁ…ひもちよふぎて……もぉらめえ…イクッ、イグウウゥゥッ!」
「んっ、あっ、ああぁぁっ! わ、私もぉ、柔らかいおっぱいと硬いチンポに挟まれて…イッちゃうっ! 出しちゃうぅっ!!」

 ぶみゅるるるるっ! びゅくびゅくぅっ! びちゃあぁぁっ! びゅくっ、びゅくぅっ! びゅっ、びゅくっ!

「あああああぁっ! ザー汁出てるぅっ! チンポぉ、チンポきもちいいいぃ!! あんっ、まだ出るうぅっ!」
「ひゃううぅ…うぶっ! うげほぉっ! けほけほぉっ!」

 乳房の隙間からわずかに顔を覗かせた二本の淫棒から、ほぼ同時に濃厚な白濁液が噴き出した。そのほとばしりは強烈な勢いでティファの顔面を直撃し、鼻の穴にまで侵入してくる。その破壊的な牡臭にティファは思わずむせかえり咳き込んだ。

「げほっ、けほけほっ……はぁーっ、はぁーっ、ううぅ……」

 荒い息を吐きながら、イリーナは体を起こして立ち上げる。ペニスに付着した精液がねちょおぉっ、と糸を引ききらきらと

「はぁーっ、はぁーっ…ま、まだよ! まだ治まってないわ! そ、その牝臭いオマンコに…この…いつまで経っても萎えないチンポぶち込んであげるから!」
「やっ、そんな…ぴゃあああああぁぁっ!!」

 びゅくぅっ! どぷどぷどぷうぅっ!

 一旦腰を引いて勢いを付け、イリーナはその剛直をティファの濡れそぼる淫裂にねじ込んだ。その一撃だけで、ティファは奇異な叫び声を上げて絶頂に達する。ペニスの裏側を擦られ、後ろから肉をこそぎ取られるような感触が走り、続いて子宮口を押し広げるように激しく直撃する衝撃が走った。その一突きの刺激だけで、びくんびくんと官能の波に揺さぶられながらティファのペニスは二度目の精を放っていた。

「あああぁぁーーー……オチンチンがぁ…またぁ……イッてるぅ……しゅごいきもひぃぃぃ…ザーメン垂れ流しぃ…垂れ流すの気持ちいいよぉ……あおぅぅ…はうぅ…あひゃうぅぅ……」

 ハイデッガーのモノとは比べものにならないほどの巨大な逸物で、子宮の中に入ってくるのではないかと思えるほど膣奥深くをえぐられる感覚。内腑がひっくり返るような感覚はかつてティファが味わったことのないものだった。その事実を象徴するかのように、イリーナのモノが前後にグラインドし回転運動するたびに、ティファの淫裂は愛液を垂れ流してぐぽぐぽと卑猥な音を立て、ペニスからは白濁精液を断続的にどくん、どくんと垂れ流し、乳頭からも母乳をびゅるびゅると噴く。
 もはや一度の射精が延々と続いているのか、それとも小さな射精が何十回も連続して起こっているのか、ティファ当人にすら分かっていないような状況だった。ただただ快楽に溺れて緩みきった笑顔を湛え、舌をぷるぷると震わせ、全身を小刻みに痙攣させて全身を駆け回る快感に身を委ねていた。

「ああぁぁ…私もぉ…イイッ! 凄い気持ちいいっ! 最高のオマンコよぉっ! あなたが射精して射乳する度に、ぎゅんんっ! って私のチンポ締め付けるのぉ…チンポ包み込まれて、搾り取られちゃいそおぉっ!」

 自らの秘所に押し込んだバイブの隙間から愛液を染み出させ、ペニスからもたらされる快楽を受け止めながら、イリーナの両手は必死でしがみつくようにティファの胸を揉み潰していた。
 苦痛に悲鳴を上げ、ティファはさらに射乳し、さらさらの白濁をまき散らす。だがその苦悶の声にもイリーナは責めの手を休めようとしない。それどころか、これまで竿の半ば程までしかティファの膣に収まっていなかったその巨根を、ずずっと奥へ奥へと無理矢理ねじ込んでゆく。

「いぎゃああぁっ! おっぱいそんな…いひぃっ! 噴くっ! また噴いちゃうぅっ! お、おうぅぅっ! 奥うぅっ! そんな子宮のなかにぃひぃぃぃっ! 深くぅ…深く入ってくるううぅっ! ごりごりして硬くて熱いのが…あっ、暴れぇぅぅっ! はっ、はひゅうぅっ! はぁっ、はぁっ…あーっ! おくんっ! くうううぅぅぅっ!」

 ずちゅうぅっ! ぐりゅっ! ずちゅる、ぎちゅうぅぅっ!

「あ…ああぁぁ…ここぉ…すっごい締め付けぇ……チンポの先の方がずりゅずりゅってしごかれちゃうぅっ! オチンポぉ、チンポイクウウウウウゥゥゥッ!!!」

 どくんどくんどくんっ! びゅくるるるるぅっ!! びくんっ、びくびくぅっ!

「あおぅぅぅぅ……はああぁぁ…熱いぃ…お腹に熱いのがいっぱい流れてくるぅぅ……はあぁぁ…またぁ…またイッちゃう……」

 子宮口の環状の筋肉によって、亀頭をがっちり締め付けられながら扱かれ、イリーナは子宮内へ大量に射精した。萎えたペニスが引き抜かれ激痛から解放されると、ティファは反動によってよみがえってきた快楽で再び絶頂を迎える。イクたびに吐き出していた精液は、もうほとんど空になってしまったのか、全く出なくなっていた。

「うふ…うふふふふ……あなたのそんな顔見てたらまた勃って来ちゃったわ。もっともっと犯してあげるから覚悟するのよぉ……」
「そんな…もぅ…もぉ許してぇ……これ以上イッたら…これ以上出したら死んじゃう! 死んじゃうぅっ!!」

 じたばたと無駄に手足をばたつかせるティファの身体の上へ、嬉々として飛び跳ねるようにイリーナの身体が覆い被さる。悲痛な叫びが室内に響いた。






「ふぅ……これでは混ざるに混ざれんな…………まぁ、異形が絡み合う姿を眺めるというのもそれはそれで…」
「社長は相変わらず悪趣味だな」
「!?」

 腕組みをしてぼーっと二匹の牝を眺めていたルーファウスの背後から声がかかる。すぐ側に白衣に身を包んだ痩せた男が立っていた。

「宝条!? いつの間に…」
「結構前から居たんだがな。気が付かないとは社長らしくもない…」
「何用だ?」
「新しい方の牝犬をお借りしたい。実験だ」

 宝条は眼鏡を軽く直しながら淡々と話す。その態度につられたのか、ルーファウスの方も落ち着いた口調へと戻り始める。

「例の……」
「ああ…遺伝子採取がまだだったからな……クックック……」


つづく!